meet gala

p.58 黒漆塗執金剛杵形兜鉢
p.58 黒漆塗執金剛杵形兜鉢

意味のわからない物欲に悩まされることってありますよね。

 

…買うつもりなかったのに『変わり兜』展の目録買っちゃったよ!たまたま古本屋で見かけただけなのに…!

もう本当意味わからない何この意匠。技術の高さもうっすら感じるけど、そのデザインは謎過ぎる。

多分これ、展覧会で実物を見てたら衝撃はあってもここまでの「?」っていうキモチは湧かなかったでしょうね。多分素材加工の面白さ、重量感や大きさとかたちの調和に大分懐柔されてたと思う。

元来当世兜は好きじゃないつもりだったんですよ。

兜は吹き返しの大きな実用性*どこ?が美しいと思ったし、鎧も所謂大鎧、大振りな袖や華麗な札や威糸があるのが好きだと思ってたんだけども。(実際春日大社展は大鎧見に行ったようなもんだし)

 

―面白い。めちゃめちゃ面白い。

そのちっっっっさいっ吹き返し要る?→後世消失、とか、それでもしころだけはなくせなかったんだな、とか。

その意義とかデザインのインパクトが、もうさ、本当さ…怒涛の勢いと大きさですよ。

いや勿論清正のシルエットはしょっちゅう見てたし、細川忠興のエピソードも読んだし、単体で変わり兜もちょこちょこ見てはいたんですけど。

ちなみに東京国立博物館で青紅糸素懸威角頭巾形兜みたときは「ミミイカ」って思った。何のための吹き返しだ!あれミミイカだよ!ケモ耳って呼んでもいいけどさ!

 

体系化されて並べられると、すごいわ。

 

 

*実用性の有無、その評価の妥当性は放置。現代の私から見て"信じがたい"形状のこと、という緩いくくりで。