同じ阿呆なら

乱菊+七緒

松本副隊長と伊勢副隊長が言争いをしています。

「何よ!アンタなんて落花生の殻とか胡桃の殻とかが左右対称に割れたって悦に入ってる癖に!それで食べたくもないのに延々剥き続けてんじゃない、いつも」
「悦に入ってなんかいません!」
「嘘よ、ニヤついてるもの」

「…っ!そんな訳ないでしょう。だいたいそれを横からさらって食べる貴方は何なんですか!!」
「あたし?あたしは趣味の副産物を処分してあげる心優しい友達。アンタあーゆーの食べ過ぎるとお腹痛くするって言ってるからちょうどいいでしょ」

「………蟹は別です」
湯気を間に、美女ふたり。

 

 

 

 

 

檜佐木と東仙

「今日は仮装する祭なんだそうですよ」
「祭?」
箸を止めて尋ね返す表情は穏やかで、端正に静かだった。その顔がどんなふうに変わるのか、下心があって水を向けたわけではないけれども。
(―――嘘ですやっぱ見てみたいです隊長の仮装)
どんなものを着たとしても鑑賞に値するだろうが、とりわけて望ましいのは…

東仙はと言えば、賛同すべきなのか、と生真面目に悩む。他人の願いには聡い男である。
「…仮装」
その鼻先で、さりげなさをかなぐり捨てて東仙を凝視する檜佐木。
「……わたしが色つきコンタクトを入れるとか?」
「それは…」
多分タブーだろう。


勢いだけであげてきますよ。